ランディングページとは?個人事業主が知るべき3つの型

「そろそろランディングページ、作ったほうがいいですよ」

セミナーや交流会で、誰かにそう言われたことはないでしょうか。「はい」と頷きながらも、内心では「ランディングページって、普通のホームページと何が違うんだろう」と戸惑ったまま、なんとなく聞き流してしまった。そんな個人事業主・フリーランスの講師やコンサルタントの方に、これまで何人もお会いしてきました。

結論からお伝えします。ランディングページ(LP)とは、訪問者に「ひとつの行動」だけを取ってもらうために作られた、1ページ完結型のWebページのことです。ホームページのように複数のページを回遊してもらうものではなく、「このページに来た人には、これだけをやってほしい」という目的に絞り込んで作られています。

この記事では、ランディングページの基本的な意味から、ホームページとの役割の違い、個人事業主が実際に使う場面での3つの型まで、初めての方にもわかるように整理してお伝えします。

この記事でわかること

  • ランディングページ(LP)が何を指す言葉なのか
  • ホームページとランディングページ、役割はどう違うのか
  • 個人事業主が使う場面別の3つの型
  • 作るときに最低限おさえておきたい考え方

なぜ「ランディングページって何?」を聞けないまま進めてしまうのか?

Web系の言葉は略語や横文字が多く、今さら聞きにくい雰囲気があるからです。しかし意味を理解しないまま制作会社やツールに任せてしまうと、目的とズレたページができあがることが少なくありません。

講師業やコンサル業を始めたばかりの方の多くは、Webの専門知識がないまま独立します。周囲から「LP」「オプトイン」「CVR(コンバージョン率、成約率のこと)」といった言葉が飛び交うと、「今さら意味を聞くのも気が引ける」と感じてしまうのは自然なことです。

けれど、意味を理解しないままランディングページ制作を依頼すると、「何のために作るページなのか」が曖昧なまま進んでしまい、出来上がってから「思っていたのと違う」となるケースが多く見られます。まずは言葉の意味を、ご自身の言葉で説明できる状態にしておくことが、遠回りを防ぐ一番の近道です。

Q. LPという略し方以外に、正式名称はありますか?

A. 英語の「Landing Page(着地するページ)」の略で、日本語でも「ランディングページ」とそのまま呼ぶのが一般的です。「LP」は業界内の略称として広く使われています。

ランディングページ(LP)とは、そもそも何か?

ランディングページとは、広告やSNS、メルマガなどのリンクをクリックした人が最初に「着地する」1枚もののWebページで、訪問者に取ってほしい行動を1つだけに絞り込んで設計されたページです。

「Landing(着地する)」という言葉の通り、ランディングページは訪問者が最初にたどり着く場所です。一般的なホームページのようにメニューやサイドバーで他のページに誘導することはせず、上から下へスクロールしながら読み進めてもらう構成になっています。

目的は明確です。「講座に申し込んでもらう」「診断テストを受けてもらう」「個別相談を予約してもらう」など、1ページにつき、やってほしい行動はひとつだけ。選択肢を増やさないことで、訪問者が「結局どうすればいいの?」と迷って離脱してしまう事態を防ぎます。

2〜3%国内のランディングページの平均的なコンバージョン率(CVR)の目安
0.05秒訪問者がページの第一印象を判断するまでの時間

※ 出典:Unbounce Conversion Benchmark Report/Lindgaard, G. et al.(2006)”Attention web designers: You have 50 milliseconds to make a good first impression!”(Carleton University)

この「0.05秒」という数字が示す通り、訪問者はページを開いた瞬間、ほぼ無意識のうちに「読むか、離れるか」を判断しています。だからこそランディングページでは、開いた直後に「誰のための、何のページか」が一目でわかる作りが重要になります。

ランディングページとホームページは、何が違うのか?

ホームページは事業全体を紹介する「窓口」であるのに対し、ランディングページは1つのオファー(提案)に絞って行動を促す「申込みの場」という違いがあります。

比較項目ホームページランディングページ(LP)
役割事業やプロフィール全体の紹介1つの商品・企画への申込み誘導
ページ構成複数ページ(About・Service等)基本は1ページ完結
訪問者の行動自由に見たいページを回遊する上から下へ読み進め、1つの行動を取る
主な流入元検索・口コミ・名刺交換など広告・SNS投稿・メルマガのリンクなど
更新頻度比較的低頻度(常設)企画ごとに作り替えることが多い

どちらが優れているという話ではなく、役割が違うだけです。ホームページは「あなたを信頼してもらうための土台」、ランディングページは「今、目の前の企画に申し込んでもらうための一押し」。両方を組み合わせて使う個人事業主の方が、実際には多く見られます。

Q. ホームページがあれば、ランディングページは不要ですか?

A. いいえ、目的が異なるため両方が役立つ場面があります。ホームページだけで講座やセミナーの募集をすると、訪問者は他のページも気になって離脱しやすくなります。募集ページを独立させることで、行動を1つに絞り込めます。

個人事業主が使うランディングページには、どんな型があるのか?

講師・コンサルタントが実際によく使うランディングページは、大きく分けて「診断・チェックリスト型」「講座・セミナー申込型」「個別相談・体験会型」の3つです。

目的よくある使い方
診断・チェックリスト型まだ商品を知らない人との最初の接点を作る「3分でわかる診断テスト」でメルマガ登録につなげる
講座・セミナー申込型日時が決まった企画への参加者を集める無料セミナー・体験会・ワークショップの募集
個別相談・体験会型本命商品の成約前の最終ステップを作る個別相談や体験セッションの予約獲得

多くの場合、この3つは単体ではなく順番につながっています。「診断・チェックリスト型」で最初の接点を持ち、メルマガやLINEで信頼関係を育て、「講座・セミナー申込型」や「個別相談・体験会型」で本命商品へと案内する。この一連の流れを「導線(どうせん)」と呼びます。1枚のランディングページだけを見て良し悪しを判断せず、どの段階の読者に向けたページなのかを意識することが大切です。

実務でよく見る誤解

「ランディングページを作れば集客できる」と思われがちですが、実際にはページ単体の出来より、「誰に」「どの段階で」見せているかのほうが結果を左右することがほとんどです。フォロワーが少ない段階でいきなり高額商品の申込みLPを作っても、読んでもらえる母数自体が足りません。

ランディングページを作るとき、まず何から決めればいいのか?

デザインやツール選びより先に、「誰に」「何を」「どんな行動を取ってほしいのか」の3つを1行で言い切れる状態にしておくことが最優先です。

ランディングページ制作でつまずく最大の原因は、いきなりデザインやキャッチコピーから考え始めてしまうことです。デザインは、目的が定まって初めて意味を持ちます。まずは次の3つを、紙に書き出してみてください。

①誰に向けたページか

年齢・職業・今どんな悩みを抱えている人か、できるだけ具体的にイメージします。「みんなに向けて」では、誰の心にも刺さりません。

②何を伝えるページか

商品名の羅列ではなく、「この商品を使うと、どんな変化が起きるのか」を1文で言い切れる状態にします。

③読んだ人に、何をしてほしいのか

「申し込む」「登録する」「予約する」など、行動を1つだけに絞ります。複数のボタンを並べると、かえって行動されにくくなります。

Q. 「誰に向けたページか」が決まらない場合はどうすればいいですか?

A. 過去にお客様から実際に相談された悩みや、セミナー参加者からよく聞く質問を書き出してみてください。想像で作るより、実際にあった声から言葉を拾うほうが、読み手に届く表現になります。

ランディングページは自分で作れるのか、外注すべきなのか?

ノーコードツールを使えば自分で作ることも可能ですが、「誰に・何を・どう伝えるか」という設計部分は、事業を一番理解しているご本人が関わったほうが精度が上がります。

近年はコードを書かずにページを作れるツールが増え、テンプレートを選んで文章と画像を差し替えるだけで、個人事業主でも一定の見た目のランディングページを作れるようになりました。ただし、ツールが解決してくれるのは「作業」の部分だけです。「誰に・何を・どう伝えるか」という設計(コピーライティング)の部分は、事業内容やお客様のことを一番理解しているご本人、もしくは事業を深く理解した上で伴走する制作者が担うべき領域です。

デザインだけを外注し、肝心の言葉(コピー)が事業の実態とズレたまま公開されてしまうと、せっかく訪問してもらっても「なんとなく良さそうだけど、自分には関係なさそう」と離脱されてしまいます。ツールに頼る部分と、自分自身の言葉で伝えるべき部分を切り分けて考えることが、遠回りを防ぐポイントです。

注意したいポイント

SNSのフォロワー数を増やす発信と、ランディングページで申込みを増やす発信は、書き方の目的が異なります。SNSは「興味を持ってもらう」段階、ランディングページは「行動してもらう」段階の言葉です。同じトーンで書いてしまうと、行動を促す力が弱くなることがあります。

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よくある質問

Q. ランディングページを作るのに、どれくらいの期間がかかりますか?

A. 設計(誰に・何を・どう伝えるか)が固まっていれば、ページ制作自体は数日〜1週間程度で形になることが多いです。ただし、事業内容の整理やコピー(文章)の検討に時間がかかるケースのほうが多く、そこを含めると2週間〜1ヶ月ほど見ておくと安心です。

Q. 無料のツールだけでランディングページは作れますか?

A. 無料または低価格のノーコードツールでも、基本的なページは作成できます。ただし多くの場合、フォーム機能や決済連携、独自ドメインの利用には有料プランが必要になるため、事前に必要な機能を確認しておくことをおすすめします。

Q. ランディングページとオプトインページは同じものですか?

A. オプトインページは、ランディングページの一種で、主にメールアドレスやLINE登録などの「見込み客リスト」を集めることに特化したページを指します。ランディングページという大きな枠の中に、目的別のいくつかの型があるとイメージするとわかりやすいです。

Q. すでにあるホームページの一部をランディングページとして使い回すことはできますか?

A. 技術的には可能ですが、おすすめはしません。ホームページはメニューから他のページへ移動できる作りになっているため、訪問者の行動が分散しやすく、申込みへの集中力が下がってしまうためです。募集企画ごとに独立したページを用意するほうが、行動を1つに絞り込みやすくなります。